河地修ホームページ Kawaji Osamu
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王朝文学文化研究会 


文学文化舎


日本文学文化演習Ⅵ《博士前期課程》(平成28年度)
~文学史、「絵巻」で読み解く『源氏物語』~


【概要】

本年度は、『源氏物語絵巻』を手がかりに『源氏物語』を検討するが、春学期は、文学史を検討するとともに、『伊勢物語』から『源氏物語』への流れを押さえることになる。秋学期は、「国宝源氏物語絵巻」に基づいて、読解と発表を取り入れる。

対象となる文献を厳密に分析読解することで、広く、文学文化作品の"作品理解の方法"を獲得することを目標とする。 作品が生まれるには、さまざまな時代的歴史的要因があり、それは、深く文化や社会のあり方に根ざしている。言葉じたいがそのようなものであり、我々に与えられた課題は、その作品を生んだ時代に正しく立ち返るという作業である。この演習では、参加者に11世紀初頭の王朝人になっていただきたい。

複眼的発想や客体的視点を厳しく養成することで、自己の研究力の向上を心掛けてほしい。


【講義スケジュール】

第1回:導入
第2回:『源氏物語』に見る「物語」論
第3回:紫式部の『源氏物語』論
第4回:紫式部の時代と社会
第5回:玉上琢哉の「源氏物語音読論」
第6回:『源氏物語絵巻』はなぜ誕生したか
第7回:『源氏物語絵巻』―関屋
第8回:『源氏物語絵巻』―蓬生
第9回:『源氏物語絵巻』―柏木
第10回:『源氏物語絵巻』―夕霧
第11回:『源氏物語絵巻』―竹河
第12回:『源氏物語絵巻』―橋姫
第13回:『源氏物語絵巻』―宿木
第14回:『源氏物語絵巻』―東屋
第15回:総括


【到達目標】

  1. 源氏物語絵巻』の検討を通して作品理解の方法論を獲得する。
  2. 「物語」を歴史的社会的観点から正しく理解する。
  3. 演習発表を通して、調査、課題の発見、課題の解決、考察、プレゼンテーション、論文作成等の力を獲得する。

-◆-「講義余話」-◆-