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王朝文学文化研究会 


文学文化舎


王朝文化論A (平成28年度)


【概要】

この授業でいう「王朝文化」とは、平安時代、主として貴族社会に花開いた「文化」を指しています。

平安時代は、言うまでもなく、平安京、すなわち現在の京都に「都城」が置かれた時代ですが、これを実行した天皇は「桓武天皇」でした。従って、本授業で扱う時代は、厳密に言えば、桓武天皇の時代(8世紀末)から鎌倉幕府の成立(12世紀末)までということになります。

9世紀初頭に入ると、桓武の皇子である嵯峨天皇を主導として、朝廷の文化は大きく唐風色に彩られましたが、やがて、唐の弱体化もあって、国風文化の時代が到来します。国風文化は、10世紀から11世紀を通して大きく花開き、この国の文化の諸方面における原型を形成しました。本授業で取り上げる「王朝文化」とは、直接的にはこの国風文化のもたらしたものが主流となりますが、むろん9世紀の諸事情についても検討しなければなりません。

本授業では、王朝文化の事象や事柄を歴史的背景とともに取り上げることにより、王朝文化とそれを生み出した時代や社会の特質についても考察します。


【到達目標】

  1. 王朝文化生成の歴史的社会的背景を理解する。
  2. 国風文化としての王朝文化の特質について理解する。
  3. 王朝文化の"日本的なるもの"の醸成に果たした役割を理解する。

-◆-「講義余話」-◆-