源氏物語小屏風絵‐胡蝶‐

上:『源氏物語』の「胡蝶」巻で、紫の上は、秋好む中宮の「季の御読経」の催事に際して供華を行ったが、その時の使者として遣わされたのが、「迦陵頻」と「胡蝶」を舞う童子たちであった。庭の舞を見る画面奥の秋好む中宮と光源氏、春爛漫の六条院、西南の町である。

源氏物語小屏風絵-胡蝶-
(個人蔵、江戸初期)

下:「龍頭鷁首を、唐のよそひに、ことことしうしつらひて、楫取の棹さす童べ、皆みづら結ひて、唐土だたせて、さる大きなる池のなかにさし出でたれば、まことの見知らぬ国に来たらむここちして」―『源氏物語』「胡蝶」巻より

源氏物語小屏風絵‐胡蝶‐
部会報告
平成21年6月27日 第3回 土曜部会

【報告】
平成21年6月27日、前回と同じ教室にて第3回の土曜部会が開催されました。今回は7名の参加者が集まりました。 文学の玄人である参加者の皆様の中、発表者はまだまだひよっこの学部1年川畑で、テキスト10ページの2~4行目を担当いたしました。

本文はほんの数行なのに注釈がとても多く、注釈からの疑問点も多数生じた今回の範囲は『古事記』とも関連する歌・和歌の始まりに関する内容でした。 部会の後に、話題となった『古事記』の該当箇所を調べてみましたが、こちらもなかなか奥が深く、興味をそそられるものでした。 もうひとつ話題に上った、古注をもたない写本についてもまた調べてみたいと思います。

今回はたくさんの疑問点が出ましたが、「なぜ」と思うことが大事なのだと河地先生から有難いお言葉を頂きました。 そして、「なぜ」と思ったことを参加者同士話し合うことができる部会は、とても貴重な機会だと思います。 これからもそういう気持ちを持ち続けながら精進していきたいと思います。

学部1年 川畑有貴

 


※資料(アクセスキーを入力してください)
  『古今和歌集』仮名序