源氏物語小屏風絵‐胡蝶‐

上:『源氏物語』の「胡蝶」巻で、紫の上は、秋好む中宮の「季の御読経」の催事に際して供華を行ったが、その時の使者として遣わされたのが、「迦陵頻」と「胡蝶」を舞う童子たちであった。庭の舞を見る画面奥の秋好む中宮と光源氏、春爛漫の六条院、西南の町である。

源氏物語小屏風絵-胡蝶-
(個人蔵、江戸初期)

下:「龍頭鷁首を、唐のよそひに、ことことしうしつらひて、楫取の棹さす童べ、皆みづら結ひて、唐土だたせて、さる大きなる池のなかにさし出でたれば、まことの見知らぬ国に来たらむここちして」―『源氏物語』「胡蝶」巻より

源氏物語小屏風絵‐胡蝶‐
部会報告
平成21年12月5日 第12回 土曜部会

【報告】
開催場所:白山キャンパス6306教室
出席者:3名
発表者:大川 宗之 通信教育部3年

担当箇所はテキスト20ページ4行目から21ページ10行目までです。 該当箇所は、『古今集』の編纂に関する部分であり、『古今集』の成立を考察する上でとても重要な部分になります。
「真名序」において、「各献二家集、并古来旧歌、曰続万葉集。於 是重有 詔、部二類所 奉之歌一、勒為二十巻、名曰古今和歌集。」と「仮名序」にくらべ、詳細に編纂過程を示した部分は、河地先生がご指摘なされたように、『古今集』がまさしく天皇の歌集として編まれたものだと、強く意識させるものでした。
この度は、私がこの研究会に入会して初めての発表ということもあり、いろいろな不備・資料不足・説明不足なところもありましたが、聞いてくれた先生、学友に深く感謝するところです。
なお一層精進し、今後の和歌部分の読解に生かしたいと思います。

大川 宗之

 


※資料(アクセスキーを入力してください)
  『古今和歌集』仮名序 (p20-21)